Fragments of the Road
- KYOU ONLINE STAFF
- 6月19日
- 読了時間: 3分

本格的な夏を迎えるこのタイミングで、KYOU 2025AWの1stデリバリーがスタートしました。
今回ご紹介するのは、すべてヴィンテージTシャツのディテールをベースに、グラフィックの強度で語る4型のTシャツです。
■ TEE-NS.07 Kenta Karima Visual Flower Graphic Tee
KYOUのルックを初期から手がけるフォトグラファー・刈馬健太氏による一枚の写真。
彼のアーカイブから選び抜かれたこのフラワーグラフィックには、植物と風景を重ねてきたブランドのヴィジュアルストーリーが凝縮されています。
写真というメディアを、服というフォーマットに落とし込むことの意味──グラフィックTシャツでありながら、ルックの延長として楽しめるアプローチです。
■ TEE-NS.08 Dedicated to Phoenix Tee
ブランドのミューズでもあるリバー・フェニックスへのオマージュ。
彼が残した作品や存在感、その儚さを、グラフィックと手描きのラインで構成した一枚です。
映画を通して形づくられた90年代のムードと、現在の視点とが交差するTシャツ。
“古着であってほしかった新品”のような、独特の色褪せ感がこのグラフィックによく馴染みます。
■ TEE-NS.09 Memory of Palm Springs Graphic Tee
今シーズンのテーマでもあるパームスプリングス──そこへ向かう道中で目にした、無数の風力発電機、砂漠、そして空。その情景を、フォトプリントとグラフィックで構成した1枚です。
リゾートでもあり、荒野でもある、パームスプリングスの二面性。
実際にその場所に立ったデザイナーの実感が、記録として表現されています。
■ TEE-NS.10 Memory of Palm Springs Drawing Tee
こちらは上記のTEE-NS.09と対になる存在。ロサンゼルスからセドナまで、グレイハウンドの車窓から見えた風景を手描きで記録し、原画をスキャンしてプリントへ。
旅先の風景を、自分のフィルターを通して咀嚼し、記憶として描きとめる──まるで旅日記のような1枚です。ノスタルジーだけでなく、リアルな体験が息づいています。
4型すべてに共通するのは、32/1の細番手で編み立てられた天竺ボディに、フロスト加工による色褪せたヴィンテージ感、そして袖口の3本針ステッチなど、細部に宿るリアリティ。
「ありそうでない」古着感。
けれど、新品として袖を通したときに生まれる高揚感──その狭間を丁寧に設計しているのが、KYOUらしさだと思います。
写真、映画、旅、記憶──今回の4型には、それぞれ異なる切り口で個人的な視点とストーリーが込められています。
カルチャーを知っている人にこそ伝わるニュアンス。そして、スタイリングに取り入れたときの“語りすぎない強さ”が、確かに存在しています。
2025AWの立ち上がりにふさわしい、静かに主張するTシャツたち。
ぜひ、オンラインストアにて詳細をご覧ください。