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Back to 2013 vol.3



現在3rd シーズンとなる

2024 SPRING SUMMERの

展示会に向けてサンプルを

準備しながら

忙しない毎日を過ごしているところです



時の経過は怖いもので

過去の記憶を辿りながら

コレクションを形成していくと

頭の中に霞があり

ぼんやりとしている期間もあり

思い出しきれない記憶も多々あります



Journalを綴ることで

自分の記憶を辿る

1つの作業となってきました。





ロングビーチでの生活をスタートし

間もなく、無性に何かを

作りたい衝動にかられます。

パターンを引き、裁断し、縫い上げる為に

ミシンが必要。


色んな人伝いで

現地の日本人のおばあさんに

ミシンを譲り受けることになりました。


ルームメイト・友人に力を借り

4人がかりでアパートへ搬入。




92年製JUKIの工業用ミシン


木天板



アパートの一画を

簡易的なアトリエにみたて

洋服づくりを始めます。



しかしロサンゼルス、特にロングビーチ近郊で

生地を調達することはなかなか難しく

移動手段に車もない私は

早々に壁に突き当たります。


近くにあるものといえば

ロングビーチ近郊に点在するスリフトや

サルベーションアーミー


古着を解体してリプロダクトを始めました。



友人に頭を下げ、車を出してもらい

市内のスリフトストアを周ります。


少しでも生地が取れるように

$1のW45インチを超える

スラックスを買い集め


縫いほどき、解体。解体。


解体した生地を

アイロンでプレスし

皴を取り

手引きで引いた

パターンで裁断・縫製します。



アメリカでの生活で右も左もわからない私に

時には助言を

いろいろな景色を見せてくれた友人に向けて

スラックスを縫い上げたのです。


当時、ローカルのスリフトストアの

魅力を教えてくれた

大切な友人Rithに向けて作った

ダブル幅太めのスリムテーパードスラックス。



当時、Rithさん、Rithさん。と

金魚の糞のようにくっついていた

私ですが


解体してリプロダクトした

拙いそれを彼に渡すと


「ありがとう。」


その一言が

鮮明に記憶に残ります。



人との出会いや記憶を着想として

KYOUの1stシーズンで製作しました。








テーラード製品向けの

ウエストアジャスターを採用し

着用者のウエストに

イージーフィットする設計。

ウエスト内側に配した

オリジナルのマーベルトには

リバーフェニックスが残した言葉を

刻んでいます


私が悩んだり

怖気付いた時に

最も大事にしたいと思う言葉です



I WOULD NEVER NEVER DO ANYTHING UNLESS I BELIEVE IT.



"自分が信じたことだけをする”




”Rith”を作ったことを

アメリカにいる彼に報告し

嬉しいことにオーダーをしてくれました。


工場から製品が上がって

アメリカへ商品を送る時


友人に向けて造った

あの拙い1本が

時を経て

あの時できなかったことを詰め込み

KYOUで作れたことに

胸が熱くなりました。




KYOUのプロダクトでは

私の感情を揺さぶる原体験や

記憶、人を着想源に

プロダクトネームをつけています。




Rithさん今もあの不恰好なスラックス

履いてくれているのかな。




物思いに老けながら

また次のシーズン制作に臨みます。




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